安倍晋三総理は4日の衆院予算委員会で「衆院解散は全く考えていない」と語った。民進党の後藤祐一議員の質問に答えた。
後藤議員は来年5月の衆院選挙区の区割り画定前は1票の格差が違憲状態だが、違憲状態の中で「衆院の解散はできるのか」と総理の考えを質した。
安倍総理は「一般論としては、解散は否定されるものではない」としたうえで「私自身が衆院の解散を考えているかと言われれば、全く考えていない」とした。
また、稲田朋美防衛大臣は南スーダンPKO活動にあたる自衛隊部隊について、後藤議員の質問に答え「南スーダンでPKO5原則が崩れているとは認識していない」としたうえで、状況を「注視していく」とした。
また「PKO5原則が守られていても、隊員の安全が確保され有意義な活動ができる状況にないと判断すれば、撤収もある」と撤収を英断するだけのゆとりを持って対応していく考えもうかがわせた。
稲田防衛大臣は後藤議員から南スーダン訪問時には実際に駆けつけ警護が起りそうな場所に行ってもらいたい、とりわけ、民進党も日本のPKO隊員を救うための警護についてはやるべきということで法案を出した。現行法は外国軍人も対象にしているので、外国軍人が活動している危険度の高い状況についても、大臣は視察に行く覚悟があるのかと質され「(PKOに派遣している自衛隊の)施設部隊が緊急の要請に基づいて、対応可能なことを行うもの。危険な状況を冒してまで行うものではない」と答弁した。(編集担当:森高龍二)