「日韓合意以上でも以下でもない」と岸田外相

2016年10月04日 19:51

聯合ニュースは4日、安倍晋三総理が3日の衆院予算委員会で旧日本軍の慰安婦問題をめぐる昨年末の韓国との合意の追加措置として「慰安婦被害者への謝罪の手紙を求める声があることに対して『毛頭考えていない』と断固拒否したことに、韓国政府は戸惑いを隠せずにいる」と報じた。

 岸田文雄外務大臣は4日、記者団の問いに答え「いずれにせよ日韓合意は昨年の12月に日韓両国の外相が共同発表を通じて発表した内容に尽きる」とし「それ以上でも、それ以下でもない。何より両国政府がその内容を誠実に実行することが重要であると考えている」と答えた。

 一方、聯合ニュースは「韓国外交部関係者は4日、安倍首相の発言について、どのような立場を表明するか議論していると伝えた」と報じており、合意に反対派の国内世論と日韓合意の狭間で、朴槿恵(パク・クネ)大統領も胃の痛む思いをしているよう。

 聯合ニュースは「韓国政府は北朝鮮の核実験に対応し、韓国と米国、日本3カ国の安全保障協力の強化に向け、日本との関係を改善する方向に方針を決めており、(慰安婦問題で)合意に含まれていないことを日本側に強く求めることも容易ではない状況」と報じ、日韓合意以外の追加的措置を求めることは難しいとの見方を示している。(編集担当:森高龍二)