1月の解散「党利党略露骨過ぎ。大義名分は?」

2016年10月25日 06:44

 民進党の野田佳彦幹事長は自民党が通常1月の党大会を3月に延期し、若手議員向け選挙塾を開くなど選挙に向けた具体的な動きと共に「与党幹部が解散風をビュービュー吹かすような発言を繰り返している」とし「1人でも多くの衆院選挙候補擁立に向け急ピッチで作業を進める」と24日のブログで発信した。

 一方で「この時期の解散・総選挙は極めて疑問」と1月衆院解散、2月選挙などとされる予想に、疑問を投げた。

 野田幹事長は「1票の格差是正のための『0増6減』の区割り案が答申されるのは来年5月頃。区割り変更前の解散は違憲状態のまま選挙を行うということだ」と指摘し「区割り変更は利害関係者の多い自民党に困難な調整を強いるので、その前に解散総選挙を行うという思惑は『党利党略が露骨過ぎる』。しかも前回総選挙からまだ2年しか経っていません」とこの時期の解散・総選挙は自民党の都合による解散以外の何物でもないと問題視した。

 また、野田幹事長は、この時期に選挙をすれば皇位継承の在り方が争点になってしまう可能性もあると懸念を示した。野田幹事長は「各党・各候補者が選挙公約に掲げるかどうかはわかりませんが、重要テーマなのでメディアや市民団体によるアンケート調査は間違いなく実施されるでしょう。皇室のあり方については断じて争点化してはいけないと思っている。総理が鈍感でないことを強く祈るばかり」と賢明な判断をするよう求めている。

 また、野田幹事長は「そもそも国民に信を問う大義名分があるのか」と、当然ながら、年明けの解散・総選挙について、問うべきものがあるのかと記述した。おまけに衆院補選が東京10区と福岡6区で23日実施されたばかりだ。議員一人誕生させるのに相当の税が使われることも踏まえた判断も必要だ。(編集担当:森高龍二)