経済再生・財政健全化共に実現する予算案と財相

2017年01月21日 08:57

 麻生太郎財務大臣は20日召集された国会での財政演説で「安倍内閣のこれまでの取り組みによって、雇用・所得環境が着実に改善するなど、経済の好循環が生まれてきている」としたうえで「好循環を確かなものとするため、今後とも金融政策、財政政策、構造改革を総動員してアベノミクスを一層加速していく」との方針を示した。

 そのうえで、一般会計総額約97兆4500億円規模となった2017年度予算案については「経済再生と財政健全化の両立を実現するものとしている」とし、とりわけ、歳出では「一億総活躍社会の実現に向け、保育士及び介護人材等の処遇改善や給付型奨学金の創設などの主要な取り組みを確実に行っていく」と介護・子育てへの施策充実をあげた。

 また「科学技術振興費を伸ばすとともに、公共事業関係費の成長分野への重点化など経済再生に直結する取り組みを推進している」とし「国民生活の安全・安心を確保する観点から、海上保安体制の強化やテロに備えた情報収集・対処能力の強化などを行っていく」とした。

 また、麻生大臣は国家公務員の人件費についても「給与改定や給与制度の総合的見直し、定員純減等を的確に予算に反映した」予算案になっているとした。

 このほか「2017年度財政投融資計画については現下の超低金利環境を活かし、リニア中央新幹線の全線開業前倒しを図るほか、成長戦略の実行や地域活性化に向け、長期のリスクマネーを積極的に供給するなど、真に必要な資金需要に適切に対応し、総額約15兆1300億円としている」と説明した。(編集担当:森高龍二)