作新学院学院長で自民党の衆院議員の船田元・前裁判官弾劾裁判所裁判長が6日のブログで「教育勅語の復活?!」とのタイトルで、学校法人森友学園が園児に教育勅語を暗誦させていたことについて「私は以前の投稿で『洗脳』ではないかと述べたが、他の識者からも同様な指摘があった。善悪や価値判断の乏しい幼児に一方的な価値観を植え付けることは、明らかに洗脳である」と強く問題のある行為との認識を示した。
また、政府が質問主意書の政府答弁書に「憲法や教育基本法に反しない形で(教育勅語を)教材として使用することは否定しない」としたことに「私はいささか違和感を覚える」とした。
船田氏は「勅語は天皇が臣民に与えた性格を持ち、なおかつ『一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ』などの部分を捉えて、戦前の軍部や官憲による思想統制の道具とされてしまったことは言うまでもない」と指摘。こうしたものであったからこそ「昭和23年に衆参両院において『排除』『失効確認』したのである」と事実を示した。
船田氏は「憲法や教育基本法に反しない形で教育勅語を教材に使えるのだろうか」と疑問を呈するとともに「ことさら勅語を教材とする理由が見当たらない」とも指摘した。
そのうえで「百歩譲って教材に使うとしても、解説なしで使うことは慎むべきである。戦前の軍国主義教育の象徴のように使われてしまったことや、戦後はこの反省によって失効していることをきちんと教えることは、最低限求められる」と教育者としての視点を示した。(編集担当:森高龍二)