民進党の蓮舫代表は「テロ等準備罪」(共謀罪)の成立を受け、15日、「参議院において『中間報告』という、だまし討ちとしか思えない手段によって、共謀罪法が成立した」との談話を発表した。
蓮舫代表は「一億総監視社会を作りかねない、国民にとって凶暴な法律が成立したことに、言葉に言い表しようのない強い憤りを感じる。成立に至るプロセスは、我が国憲政に取り返しのつかない汚点を、その成立は将来の国民生活に大きな禍根を残した」と表現し、この法が将来、捜査側の判断次第で、国民の内心の自由や言論・表現の自由に影を落とすことにならないか、懸念をうかがわせている。
談話では「民進党はテロ対策の強化に賛成であり、TOC条約を速やかに締結すべきと考える」と立ち位置を示したうえで「共謀罪法案はテロ対策ではなく、共謀罪法案が無くともTOC条約の締結は可能。本気でテロ対策に取り組むのであれば、民進党が提出した航空保安法案による水際対策の強化などに取り組むべきだが、政府与党はこうした実効あるテロ対策より国民監視を優先した」とも指摘した。
そのうえで「安倍総理は特定秘密保護法で国民の知る権利を制限し、安保法制で立憲主義を踏みにじり、共謀罪法で内心の自由を侵害するなど国民の基本的な権利を脅かしてきた」とし「次の狙いが憲法9条であることを明らかにしている。これ以上の国民生活の破壊を食い止めるため、国民の理解を得て安倍政権打倒に全力を挙げていく」とした。(編集担当:森高龍二)