テンダが提供する個人向け地震予知情報配信サービス「予知するアンテナ」が、7月に起きた震度5以上の地震を全て的中させたということで話題になっている。
「予知するアンテナ」は電気通信大学名誉教授の早川正士教授による地震余地理論をベースとした、個人向けの情報配信サービスで、地震が起こる約1週間前の電波前兆現象をとらえて、地震の発生時期や地域、地震の規模を予測して知らせるとうものだ。
予知するアンテナは地震予測の他、防災や減災に役立つ情報なども配信している。7月度のシステム稼働と実際に起きた地震を見てみよう。7月1日に大分や熊本であったM4.5 震度5弱の地震では、九州地方を中心に四国・中国地方で揺れを感じる地震が発生しそうだということと、陸域の地震ではM5.0程度、海域ではM5.5程度になる恐れがあるという情報を配信し、その予測は的中した。
また、7月1日の北海道であったM5.1 震度5弱の場合、東北地方から道南地方にかけて揺れを感じる地震が発生しそうで、陸域の地震ではM5.0程度、海域ではM5.5程度になる恐れがあるという予測コメントが配信され、その予測も見事的中した。
7月10日に鹿児島であったM5.2 震度5強の地震については、九州地方を中心に四国・中国地方にて揺れを感じる地震が発生しそうだということと、陸域の地震ではM5.0程度、海域ではM5.5程度になる恐れがあるという予測が的中した。
予知するアンテナの地震予知情報は、電気通信大学発ベンチャーである早川地震電磁気研究所の観測によって伝えられる。地震の前に発生する電磁波を直接受信して、地下での前兆現象を感知したり、地上から送信される電波の異常を観測したり、あるいは地上において宇宙での前兆現象をとらえるという複合観測で行われている。このシステムで地震発生の1週間前に70%と精度の高い的中率の予測情報が取得できるということだ。
地震予知の精度もかなり向上したと感じさせられる。こうしたシステムを使えば、1週間前に大地震の予兆を知り、避難することで命を免れることができる。地震で尊い命を犠牲にしないためにも、今後一層の普及が期待される。(編集担当:久保田雄城)