日本経済団体連合会は企業の行動原則を定めた「企業行動憲章」を見直し、会員企業に9日までに周知した。改定では(1)イノベーションを発揮し、持続可能な経済成長と社会的課題の解決を図ること(2)人権の尊重(3)働き方の改革の実現に向けての表現を追加するなどした。
今回の改定では「持続可能な社会の実現のために」とサブタイトルでうたい、「高い倫理観を持って社会的責任を果たしていく」としている。
公正な事業慣行では「政治、行政との健全な関係を保つ」とし、人権尊重では「すべての人々の人権を尊重する経営を行う」と規定。
働き方改革では「従業員の能力を高め、多様性、人格、個性を尊重する働き方を実現する」とし「健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備する」としている。
また、経営トップに対して「本憲章の精神の実現が自らの役割であることを認識して経営にあたり、実効あるガバナンスを構築して社内、グループ企業に周知徹底を図る。あわせてサプライチェーンにも本憲章の精神に基づく行動を促す。本憲章の精神に反し、社会からの信頼を失うような事態が発生した時には経営トップが率先して問題解決、原因究明、再発防止等に努め、その責任を果たす」とうたっている。(編集担当:森高龍二)