山本元大臣 与野党時間配分に改めて自民に苦言

2017年11月12日 08:33

自民党の山本一太元沖縄北方担当大臣は衆院での国会質問の与野党時間配分に「1対1」を自民側が野党側に提案したことに「衆院と参院では委員会質疑のシステムが違う。いろいろな意味で『衆院での配分見直しの議論が参院に波及することはない』と確信している」と10日のブログで釘を刺した。

 そのうえで、自民側の提案に「自民党執行部(?)の見解を否定するつもりもない。が、次の3点だけは言っておきたい」と野党の国会質疑時間を削減することに慎重にならざるをえないとの認識を滲ませた。

 山本議員は「国会での質問時間は与野党、特に野党にとっては死活問題だ」とし「あの3年間の苦しい野党時代を経験しただけによく分かる。民主主義の根幹に関わる問題と言っても過言ではない」と良識派らしい指摘をした。

 山本議員は「間違っても、数の力で「強引に与野党の時間配分を大きく変える」みたいなことはやらないほうがいい!」と感嘆符付きでブログに書き込んだ。また「配分を見直すとしても多数決で強引にするのはやめたほうがいい!国民の目には『自民党の数の傲慢』としか映らない」とも警告。

 また与党側議員の質問の観点からも、山本議員は「与党の質問は難しい。野党と違って、(基本的には)政権を批判したり、政府の政策の矛盾を追及したりすることは出来ない」と指摘。「単なる提灯質問なら、逆にその政治家の評判を落とすことになる」と冷静な見方だ。

 また質問機会やマスコミに取り上げられる可能性も含めて「実力や発信力がなければ、どのみち大事なところでは使われないと思うな」と若手議員への忠告も。山本議員は「そもそも国会や委員会の質問に関しては政府を追及する野党議員に注目が集まるのは当然だ」とも。(編集担当:森高龍二)