今治を選んだプロセスそのものがデタラメだったのでは 畑野議員

2017年11月16日 06:21

 文科省の大学設置審が加計学園獣医学部設置の申請に対し、今年5月に抜本的に見直しをしなければ不可となることを伝達する意味の『警告』を出した判断と、それ以前に、国家戦略特区諮問会議で、当時の山本幸三地方創生担当大臣が「京都の提案より、今治市の方が『熟度が高い』と判断した」と言ってきたことの矛盾について、日本共産党の畑野君枝議員は15日の衆院文部科学委員会で「これは国家戦略特区で今治を選んだプロセスそのものがデタラメだったということではないか」と質した。

 当時、山本大臣が「今治市の方が熟度が高い」と言ったのは嘘ではないかとも提起した。また、加計学園の加計孝太郎理事長の証人喚問も求めた。富岡勉委員長は理事会に諮るとした。

 この日、林芳正文部科学大臣は「国家戦略特区では先端ライフサイエンス研究や地域の水際対策など新たなニーズに対応されることが確認できたので、特区構想に沿っていた」とし、認定されたと説明。

 一方、大学設置審では「あらかじめ定められた審査基準に基づいて教育課程、教員、施設整備などが学校教育法や大学設置基準に適合しているかどうかについて学問的専門的観点から審査する。大学が行った設置計画に基づいて審査している」と審査視点が違うのだとした。

 質問後、畑野議員はツイッターで「政府の『熟度が高い』という説明が、まったく成り立たず、国家戦略特区で加計学園を選んだプロセスも根拠も、でたらめだったということが明らかに」と書き込み「文科相はまともに説明できず。行政が歪められた疑惑の解明が求められます」と今後も追及しなければならないことを提起した。(編集担当:森高龍二)