小野寺五典防衛大臣は24日の記者会見で、北朝鮮が政策を変更するよう「あらゆる手段を通じ、北朝鮮への圧力を最大限まで高める」との方針を改めて強調。小野寺大臣は「北朝鮮に政策を変えさせるために北朝鮮に対する圧力を最大限にし、北朝鮮の方から対話を求めてくる状況を作っていくことが必要ということが日米間での共通のスタンス」と述べた。
一方、それにより日本に対するリスクが高まることへの認識もうかがわせた。小野寺大臣は日本の現在のミサイル防衛は「北朝鮮の弾道ミサイルに対して、防衛を想定し装備している」とも発言した。
この日の会見で、小野寺大臣は「北朝鮮は『米国の対北朝鮮敵対行為が続く限り、われわれの抑止力は一層強化される』と主張するなど、国連安保理決議で明確に示された国際社会の意思と反し、核・ミサイル開発のための活動を継続する姿勢を依然として崩していない」と現状を示したうえで「今後、さらなる兆発行動あるいは様々な実験に出る可能性もある」との認識を示した。
また日本が導入を検討している新型迎撃ミサイルシステムについて、ロシアが懸念していることに、小野寺大臣は「わが国が整備を進めているBMDシステムは弾道ミサイル攻撃に対し、国民の生命・財産を守るために必要な純粋に防御的なシステムで、ロシアを含め周辺諸国に脅威を与えるものではない。ロシア側にこれまでも説明している」と語った。
小野寺大臣は「国防大臣会合の中で、私からショイグ・ロシア国防長官に対して、日本としては自国防衛のための必要な装備であること、ミサイルを防ぐためのミサイル装備を保有するのは北朝鮮の脅威があるからであること、北朝鮮の脅威が是非無くなるようにロシアとしても協力してほしいという論調で話した」と述べた。(編集担当:森高龍二)