民進党の小川敏夫参院議員会長は30日の記者会見で、国有地の8億2000万円値引き売却問題に対する会計検査院の国会報告書の内容に「事実に対する指摘、分析が足りないのではないか。ずいぶん甘い」と語った。
そのうえで小川氏は「これで幕引きでなく、さらにしっかり取り組んでいく。追及チームも会合を重ねる」と強調した。
今回の国会質疑で、国が値引きの根拠としたゴミ量は国が説明する量の最大でも7割しかなかった可能性の高さや地中3m以上の深さにあったとする証拠写真への疑問など売却にかかる疑惑が深まった。
土地売却が、安倍昭恵総理夫人が、森友学園が開校予定の小学校名誉会長に在任中だったことや昭恵夫人付き政府職員が財務省に土地に関し問い合わせていたことなども含め、疑惑はなんら解消されておらず、関係者の証人喚問などによる解明が求められている。
小川氏は「29日の参院予算委員会の質疑をみても、会計検査院から報告があっても、当局(財務省、国土交通省)は何も反省をしていないかのような答弁ぶりがあった」と問題視した。(編集担当:森高龍二)