今年のGWは9連休。大型連休の賢い過ごし方の秘訣は企業のCSR活動にあり?

2018年03月25日 11:35

画・「共働き子育てしやすい街ランキンク_」千葉県松戸市

「キッズウィーク」は、厚生労働省などが中心となって進めている取り組みの一つで、大人と子どもが一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出する目的で導入されるものだ

4月に入ると、旅行・レジャー業界を中心にゴールデンウィーク商戦が激しさを増してくる。とくに今年のGWは最大で9連休。子どものいる家庭はこの大型連休をどのように過ごすか、頭を悩ませている頃ではないだろうか。

 子どもといえば、いよいよ4月から「キッズウィーク」が始まることも話題になっている。「キッズウィーク」は、厚生労働省などが中心となって進めている取り組みの一つで、地域ごとに学校の夏休みなどの長期休業日を分散化することで、大人と子どもが一緒にまとまった休日を過ごす機会を創出する目的で導入されるものだ。

 政府の狙いは、有給休暇の取得率向上、観光地の混雑緩和、旅行やレジャーによる消費の活性化など、「働き方改革」と対をなす「休み方改革」である。しかし、一方では「キッズウィークだからといって簡単に有給はとれない」「非正規雇用は収入減につながる」「サービス業は逆に忙しくなる」など、マイナス面の課題を指摘する声も多い。

 実際、連休が増えれば支出も増える。国家単位で見ると経済的なメリットは大きいだろうが、家庭単位で考えると家計の大きな負担になるだろう。GWやキッズウィークに加え、夏休みも控えている。その度に旅行やアミューズメント施設に出掛けられるような裕福な家庭はそうそう多くはないはずだ。

 そこで今、注目されているのが、企業のCSR活動だ。CSRは企業が社会に対して責任を果たし、社会とともに発展していくための活動で、その種類や目的は多岐にわたる。少子化が社会問題視されるに伴って、子どもを対象にしたCSR活動を展開している企業が増えているので、これを上手く利用しない手はない。

 例えば、自動車メーカーのトヨタは1997年から、豊田市にある総面積45ヘクタールの広大な社有林を「里山」として整備するとともに、環境学習などのフィールドとして一般公開している。森内は自由に散策できるほか、森あそびイベントや、小学生向けの自然ふれあい体験プログラムなども実施している。定期的に訪れることで、都会では実感しにくい四季の移ろいや森の生き物の生態などが学べ、家族で出かけるにはもってこいだ。

 他にも、福岡県を基盤に鉄道路線、バス路線などの路線網を持つ大手私鉄の西日本鉄道では毎年夏休みに、同社グループ施設で「ホテルパティシエ」「水族館飼育員」「電車の整備」など、小学生向けの様々な職業体験プログラムを実施しており、好評だという。

 また、わざわざ出掛けなくても、家庭に居ながらCSRプログラムに参加できるものもある。山田養蜂場が2013年から実施している「ミツバチの一枚画コンクール」がその一つだ。

 内容は、四つ切画用紙もしくはA3用紙に、応募テーマである「自然環境の大切さや人との関わりを感じられるミツバチ」を描いた絵画のコンクールだ。今年は新企画として「応募作品1点につき苗木1本を植樹」されたり、入賞作品の中から選定された作品を同社商品のラベルデザインとして採用して、商品化されるという。ちなみに昨年度は、国内から17764、スロベニア、タイ、南アフリカなど海外9ヵ国からも610もの応募がある人気の絵画コンクールだ。

 家族4人で一枚ずつ応募すれば、4本の苗木を植樹することにもなる。今月8日から募集が始まり、7月17日の消印有効。幼児の部から一般の部まで幅広く募集されているので、家族みんなで絵画に挑戦してみるのも、GWの過ごし方としては面白いのではないだろうか。(編集担当:藤原伊織)