前川氏講演問合せで文科省に質問状 名古屋市長

2018年04月04日 06:10

 文部科学省の前川喜平前事務次官が愛知県名古屋市立中学で講演した際、前川氏を講師に招いた理由や講演内容の録音データまで文部科学省が名古屋市教委に求めた問題で、名古屋市の河村たかし市長は2日の記者会見で、文科省に対し、複数回にわたり問い合わせた意図や授業に対する文科省の考えを示すよう質問状を文部科学省の高橋道和初等中等教育局長あてにメールで送ったと、質問内容と共に公表した。

 河村市長は「名古屋市内の中学で2月16日行われた授業に対し、問い合わせされた件について伺う」とし「今回の授業は開かれた教育の一環として総合的な学習の時間の指導であり、特に問題ないと捉えている」としたうえで、文科省が複数回にわたり問い合わせたのはなぜか、授業に対する文科省の考えはなどを回答するよう求めている。河村市長は「教育の自立を守るために戦う」と述べた。

 先の講演をめぐっては自民党・赤池誠章文部科学部会長と池田佳隆部会長代理の2人が文科省に問い合わせをし、文科省の質問項目を池田氏が添削した疑念さえでているなど、教育現場への政治介入が強く懸念されている。今回の質問に高橋初等中等教育局長がどのように回答するのか注目される。(編集担当:森高龍二)