日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)の発表で、2017年4月から2018年3月までの車名別の新車(乗用車)販売台数累計が分かった。
発表によると、ホンダの軽自動車「N-BOX」の2017年度(2017年4月?2018年3月)における販売台数が22万3449台(前年同期比116.2%)となり、軽四輪車新車販売台数において3年連続となる第1位を、さらに登録車を含む新車販売台数においても第1位を獲得した。
新車販売台数において、同年の暦年・年度ともにホンダ車が首位を獲得したのは2002年度に「フィット」が達成して以来、15年ぶりとなる。
N-BOXシリーズは「N-BOX」「N-BOX+」「N-BOX SLASH(スラッシュ)」をラインアップし、幅広い層のユーザーに支持された結果の1位であろう。2017年9月にフルモデルチェンジしたN-BOXは、軽乗用車最大級の室内空間や存在感のあるデザインに加え、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」や、優れた走行性能・燃費性能に好評価が集まっていた。
■■■2017年4月-2018年3月累計■■■
車名別乗用車販売台数ランキング
車名 台数 前年同期比
1)ホンダN-BOX 223,449 116.2% *
2)トヨタ・プリウス 149,083 66.2%
3)ダイハツ・ムーヴ 145,643 126.5% *
4)日産デイズ 136,505 132.3% *
5)ダイハツ・タント 134,660 90.5% *
6)日産ノート 131,119 105.8%
7)トヨタ・アクア 128,899 82.9%
8)スズキ・ワゴンR 121,224 145.8% *
9)スズキ・スペーシア 113,691 122.6% *
10)ダイハツ・ミラ 104,221 152.9% *
11)トヨタC-HR 102,464 235.0%
12)ホンダ・フィット 99,734 100.8%
13)ホンダ・フリード 95,483 126.7%
14)トヨタ・シエンタ 90,756 71.2%
15)トヨタ・ヴォクシー 88,430 95.7%
16)トヨタ・ヴィッツ 86,214 109.6%
17)スズキ・アルト 83,439 86.9% *
18)日産セレナ 81,005 89.6%
19)トヨタ・ルーミー 79,292 263.8%
20)トヨタ・カローラ 77,288 95.0%
*=軽自動車
一覧で明らかなのは、軽自動車販売の急伸だ。ホンダがN-BOXで1位を、そして販売台数トップ10にダイハツが3機種、スズキが2機種、そして日産がデイズ1機種を送り込んで、何と7モデルの軽自動車がランクインし、その強さをアピールしている。そのなかで、ホンダN-BOXが唯一20万台超を記録し、ダントツのセールスを達成している。
トヨタの看板車種でハイブリッド車(HV)の象徴的存在、プリウスが総合2位、登録車でトップを守ったものの、その前年比は66.2%と低調な結果となった。
一方で、シリーズ型ハイブリッド車でありながら、“e-Power”という名称が奏功したのか、日産ノートが2018年1~3月、3カ月連続で登録車販売NO.1の売上を記録し、年間でも日産ノートが総合6位、登録車で2位(13万1119台/前年比105.8%)と、気を吐いているが目立つ。
年間販売で相変わらずの好調ぶりを発揮しているのが、トヨタの5ナンバー・ミニバン3兄弟だ。ランキングは低調に見える15位のトヨタ・ヴォクシー(8万8430台)だが、一覧に載っていない兄弟車のノア(登録車16位/6万1369台)、同エスクァイア(登録車25位/4万2883台)を合わせると19万台超となり、プリウスを凌駕し、一挙に登録車で1位に達する。隠れたベストセラーといえる存在だ。
トヨタ製ミニバンは価格500万円強の高級路線でも強く、アルファード&ヴェルファイア兄弟が、登録車23位と24位に入り、それぞれ4万4529台と4万3414台の登録を記録、計9万台弱の販売となり、大いにトヨタの収益に貢献したと言えそうだ。(編集担当:吉田恒)
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