地中ごみで口裏合わせ要請認める 財務省

2018年04月10日 06:25

 森友学園への国有地大幅値引きでの売却を巡り、値引き根拠となった地中ごみについて、財務省が森友学園側に口裏合わせを要請していたことを太田充理財局長は9日の参院決算委員会で認めた。自民党の西田昌司議員の問いに答えた。

 菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、記者団に見解を問われ「(認めたということ)それ以上の詳細は承知していないので、詳細は財務省に訊ねてほしい」とのみ答えた。

 太田理財局長は西田議員の問いに「(ごみの撤去について)森友学園側に事実と異なる説明を求めるという対応は間違いなく誤りであり、深くお詫びする」と陳謝した。

 太田局長は当時の佐川宣寿理財局長の国会答弁の整合性を図る目的だったとし、理財局職員が昨年2月20日に学園側に「(地中ごみ運び出しに)トラック何千台も走った気がするという言い方をしてはどうか」と提案。近畿財務局にも同様の要請をした、と認め、森友学園側も近畿財務局も、これに応じなかったとしている。地中ごみをトラック数千台で運び出したということで口裏合わせを要請した疑いがあるとNHKが報じたことから、財務省は事実関係を調べていた。

国会答弁に合わせて事実を捏造するような要請が、なぜ行われなければならなかったのか。森友問題の根の深さを示しており、国会でのさらなる解明が必要になっている。(編集担当:森高龍二)