総理関与を含め疑惑ますます深まった 加計問題

2018年05月03日 08:03

 立憲民主党の辻元清美国対委員長は2日、国家戦略特区制度を利用し加計学園運営の岡山理科大学に獣医学部創設が実現した背景に、当初から同制度を利用した「加計学園ありき」だった疑惑について、2015年4月2日に総理官邸で柳瀬唯夫総理秘書官(当時)が加計学園幹部や愛媛県、今治市の職員と面会していた事実関係について「政府・与党が面会を認める方向で調整に入った」との報道に『加計ありきが裏付けられたのではないか』と国民が求めている全容解明へさらに努めていく姿勢を示した。

 辻元国対委員長は「ずっと(柳瀬氏は)『記憶にない』と言い続けてきていたが、追及に対して抵抗しきれなくなったということか」と述べ「3年前から加計ありきでシナリオが作られていたことがさらに裏付けされたのではないか」と指摘した。

 また辻元国対委員長は「なぜ総理側近が官邸で加計学園関係者らと会ったのか。普通、知事や副知事クラスしか会えない。安倍晋三総理の関与を含めて疑惑はますます深まった」と提起した。

 総理と総理秘書官との距離は最も近い。総理秘書官が官邸で面会したメンバーや面会内容は総理に都度報告しているはずで、面会していたとする事実は、そのまま、総理がその内容を知っていたとみるのが自然。国会招致が参考人で逃げるのか、証人喚問にまでいけるのか。真相解明への努力が求められている。(編集担当:森高龍二)