加計学園・岡山理科大獣医学部新設をめぐる国家戦略特区制度活用経緯に加計ありきでなかったかの疑惑解明のため、10日行われた柳瀬唯夫元総理秘書官への参考人招致で、柳瀬氏は2015年4月2日に加計学園幹部らと官邸で面会したことを含め、この年3回官邸で面会していたことを認めたが「安倍晋三総理には(加計学園関係者と面会した)報告も加計の件で(総理から)指示を受けたこともない」と答弁した。この柳瀬氏答弁に納得できるか、JNN世論調査の結果「納得できないが80%に上った」とTBSが14日報じた。
さらに「加計疑惑は深まった」と答えた人が74%に上ったことも伝えた。「一定の区切りがついた」と答えた人は15%にとどまったとしている。
柳瀬氏が安倍総理には(加計学園関係者と面会した)報告も加計の件で(総理から)指示を受けたこともないとしたことに与党の石破茂自民党元幹事長も「普通考えられない。(総理の)分身として会っていて、報告するのが普通だ」と「違和感を持った」と感想。
総理秘書官経験者の江田憲司衆院議員も「総理秘書官は総理と一心同体」と指摘。前川喜平前文部科学事務次官も「(面会を報告しないのは)総理秘書官としてあり得ない」としている。
総理秘書官が面会前に面会相手を総理に伝え、面会後に面会内容を伝える方が自然だ。だとすれば、総理が国家戦略特区制度を使った獣医学部新設の今治市の事業者が加計学園だと2017年1月20日に初めて知ったという国会答弁の信ぴょう性が疑わしい。
国会は14日、安倍総理出席のもと、集中審議される。矛盾だらけの部分がどこまで解明されるのか、注視される。(編集担当:森高龍二)