マツダ、1931年10月から自動車生産開始。以来、86年7カ月で国内生産5000万台達成

2018年05月30日 06:46

Mazda_5000

山口県のマツダ防府第2工場の車両組立加工区ラインを流れる新型「CX-8」

 マツダは本年、2018年5月15日に、国内生産累計台数が5000万台を達成したことを5月28日に発表した。それにともない、防府工場で、代表取締役社長兼CEO・小飼雅道氏をはじめ、役員、労働組合関係者らが出席して記念セレモニーを実施した。

 マツダは、東洋工業の名のもとに、1931年10月に三輪トラックの生産を開始して、その自動車生産の歴史に幕を開けた。以来、86年7カ月で国内生産累計5000万台達成となる。

 マツダは前述のとおり広島で三輪トラックの生産で自動車メーカーとして発足、その後、1960年に軽自動車「マツダ R360クーペ」の生産を開始し、乗用車市場に本格参入した。

 1982年には山口県防府市の防府工場における完成車生産が始まり、以降国内では広島の本社工場と防府工場の2拠点で生産を行なっている。そのなかで培ってきた生産技術とフレキシブルな生産体制は、マツダのビジネス成長を下支えしてきた。

 これらの国内工場は、複数の車種を同じラインで生産できる「混流生産」を実施しており、この生産方式がマツダのビジネス規模に適した「多品種少量生産」を実現、商品競争力・多様性と量産効率を両立することを可能にしてきた。

 また、2016年から2017年にかけてクロスオーバー系車種の生産フレキシビリティを強化し、近年の需要動向の変化によりスピーディに対応できる体制を整えた。これらの国内工場で確立した生産技術は、海外工場でも順次展開され、グローバル全体でマツダのクルマづくりをリードしている。

 セレモニーで小飼社長は、「今から86年前に自動車を造りはじめ、この度国内生産累計5000万台を達成しました。年間で約100万台を生産しても50年を要する計算となり、いかに長い歴史を積み重ねてきたかを示しています。今後もマツダは、さまざまな取り組みを通じて、強固なブランドの構築を図っていきます。また、防府と広島の両工場は進化を続け、技術・技能を海外の工場に速やかに展開するマザー工場としての役割を果たしてまいります。日本のモノづくりが誇る技術力を体現する生産拠点として、これからも皆さんと共に取り組んでまいる所存です」と述べた。

 マツダは、中期経営計画「構造改革ステージ2」(2017年3月期~2019年3月期)の最終年である今年度の販売台数目標を166万台とし、2024年3月期はグローバル全体で200万台の生産・販売体制の構築を目指す計画を示している。

 加えて、次世代技術と次世代デザインを採用した商品の量産を2019年に開始する予定であり、顧客にタイムリーな商品提供ができるよう、今後も生産体制の拡充を継続するとした。