面会なかったには前後の経緯と「矛盾」

2018年06月02日 08:58

 加計学園ありきで獣医学部新設が動いた疑惑を追及している日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は加計学園の渡辺良人事務局長が加計孝太郎理事長と安倍晋三総理との面会が2015年2月25日にあった、と実際にはなかった面会を「その場の雰囲気で、ふっと思ったことを言った(愛媛県に報告した)」として5月31日、県を訪ねて謝罪したことに、前後の経緯からして両者の面会がなかったとすることには「矛盾」があるとツイッターに書き込んだ。

 辰巳議員は「愛媛県の文書には『同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある』と事前に面会予定も伝えている」と一例をあげ、「その場の雰囲気で、は矛盾する」とした。そのうえで「教育関係者がウソ言うたらアカン」と、面会がなかったとすると前後関係に整合性がとれなくなることを提起。

 渡辺氏の訪問に応じた県の西本牧史企画振興部長は「多額の公金を支出する以上、県民や議会に説明を果たす必要がある。加計学園もしっかり説明責任を果たされるように」と求めた。加計学園最高責任者の加計孝太郎理事長は、この問題が1年以上、国会の議論になっているのに記者会見をしていない。

 愛媛県は今治市が加計学園に補助する約90億円のうち30億円を負担する予定だ。渡辺氏が言う「その場の雰囲気でふっと思ったことを言った」という状況が、今治市でも同様に起こったのか。

 愛媛県が国会に提出した資料では「2015年2月25日に、加計理事長と安倍総理が面会し、安倍総理は『新しい獣医学大学の考えはいいね』と応じた」旨が記されており、2017年1月20日に今治市の事業者が加計学園だということを初めて知ったという総理の国会答弁の信用性がなくなる可能性もある。(編集担当:森高龍二)