消費増税の景気対策で減税措置拡大へ

2018年06月04日 06:15

画・消費増税の景気対策て_減税措置拡大へ

消費税の増税を控え、政府は消費の落ち込みを想定した対策を打ち出している。政府主導で進められる部分とそうでない部分があるため、効果については現状では不透明だ。

 消費税の増税を2019年10月に控え、それに備えた経済対策が予算案に盛り込まれる方針を政府が固めた。消費税の増税は過去にも何度かあったが、その都度課題とされてきたのが、増税に伴う駆け込み需要と消費の落ち込みである。今回の案では、消費の落ち込みの影響を受けやすい住宅や自動車の分野に対して購入を支援する仕組みを想定しているという。

 日本経済において大きな影響を及ぼすと見られている今回の消費税増税だが、今回の検討で盛り込まれる経済対策のひとつが個人消費の喚起である。個人の消費はGDP(国内総生産)に大きく関わるため、特に重要な課題と判断しての措置と考えることができる。中でも住宅や自動車はその金額も大きいことから、消費の落ち込みはできるだけ避けたいところである。そこで政府は、住宅ローンの減税拡充や、自動車の税制見直しなどを進めるといった対策を検討する。消費税が増税されればその分買い控えなどがあるということを見越しての対策だ。

それとともにもうひとつの対策として盛り込まれているのが増税前の駆け込み需要について、である。2014年の増税当時には消費税還元セールを法律で禁止したことによる反動から増税前に駆け込み需要が増加した経緯があった。その反省を踏まえて今回は増税還元セールを法律で解禁し、増税前の買いだめを緩和したい狙いだ。さらに、小売業に対しては消費税の総額表示を促進させることで増税の意識を変えていくという方策も考える。こうした対策を盛り込むことで、増税前の駆け込み需要を抑えたいのが政府の目的となっている。

 ただし、これらの対策については政府だけで進めることが難しい部分も多く、実際にその時になってみなければ効果があるかどうかの判定ができない点を含んでいる。住宅ローンや自動車の減税措置については政府主導で進めることができる部分であり、各業界からも好意的に受け取られている他、増税後に住宅などを購入しても必ずしもデメリットとはならない部分が評価されている。その反面、販売価格の総額表示については小売業の協力が不可欠なため、どこまで対応できるかは不透明なのが現状だ。日本経済においては消費税の増税は既定路線のため、少しずつ準備が進められている。実際の増税の時には少しでも混乱のないような対応を進めていただきたいところである。(編集担当:久保田雄城)