ジーズブレインは「ファミ通ゲーム白書2018」の25日の発刊に先立ち17年の世界ゲームコンテンツ市場のデータを公表。アジアが4.9兆円、米国が2.8兆円、欧州2.3兆円、全ての地域で前年比10~20%強のプラス成長。
ゲーム総合情報メディア「ファミ通」が「ファミ通ゲーム白書2018」に掲載されている2017年における世界ゲームコンテンツ市場の分析結果の概要を公表した。この分析結果によれば、2017年の世界ゲームコンテンツ市場の規模は10兆8964 億円と推計され前年比約20%の増加となった。
内訳を見ると、家庭用及びPC向けパッケージゲーム市場が1兆1975億円で、デジタル配信ゲーム市場(モバイルゲーム、PC配信ゲーム、家庭用ゲームデジタル配信)が9兆6989億円となっている。各分野の動向を見ると、パッケージ市場では旧世代機のソフトが低下傾向で推移した一方、新型ハード・Nintendo Switchが世界的なヒットとなったことが寄与し前年より僅かに増加した。
デジタル配信市場は、PCゲームの配信プラットフォームが世界的に普及したこと、また人気タイトルが生まれたことから、PCゲームで収益が前年より約2割拡大しゲームコンテンツ市場全体の伸長に大きく寄与した。
地域別の市場規模をみると、アジアが4兆9219億円と最大で、次いで米国の2兆8267億円、欧州が2兆3051億円となっており、全ての地域で前年に比べ10~20%強の高い成長となっている。最も大きい市場であるアジアでモバイルゲームが3兆円を超え、これがアジア市場の拡大に大きく寄与している。
一方、国内市場も堅調だ。17年の国内家庭用ゲーム市場規模は、オンラインを含むハード・ソフトの合計で4413億円となり、前年比128.3%の高い成長となっている。中でもNintendo Switchの市場拡大が大きく5年ぶりに市場規模を拡大させた。オンラインプラットフォーム市場は1兆1273億円となり、国内ゲーム市場全体のシェアは約70%を占めるに至っている。国内ゲーム市場全体としては近年拡大傾向が持続しており、2017年には1兆5686億円に達し過去最高を記録した。
国内ゲームアプリの市場規模は1兆580億円で前年に比べ9.2%の増加となった。他地域と比べると、中国・韓国の合計が1兆9644億円、北米が1兆22億円、欧州が5389億円となっており、アジアが世界のゲームアプリ市場の約6割を占めている。
ファミ通独自の推計によれば、17年の国内ゲーム人口は4922万人で前年より約500万人増加したことになり、ここ5年で最多となった。人気タイトルが複数あらわれたことなどの影響により、PCゲームユーザーは前年より約1.5倍増加し1483万人となったと推計され、国内ゲームコンテンツ市場は今後も順調に成長する模様だ。(編集担当:久保田雄城)