自民党と公明党は佐川宣寿前国税庁長官(元理財局長)が森友問題をめぐり、国会で虚偽答弁を繰り返し、証人喚問でも虚偽答弁していたにもかかわらず「偽証の疑いがあるとは言い難い」として、6日の参院予算委員会理事懇談会で野党側が求めた偽証罪での告発を拒否した。
立憲民主党の蓮舫副代表は「安倍昭恵さんが名誉校長であることを報道で初めて知ったと佐川氏は答弁したが、財務省の報告書では報道前に佐川氏に報告があった。この1点だけでも偽証の告発をするべき」と偽証を裏付ける事実があるにも関わらず「偽証の疑いがあるとは言い難い」と告発を避ける自民、公明の姿勢を問題視。森友問題の真相解明に対する自民、公明の姿勢が如実に表れた。
蓮舫氏はツイッターで「自民党から『偽証に値しない』との説明だった」と書き込み「(自民党は)市民団体などから虚偽公文書作成罪などによって告発された事案で、不起訴となった事案と密接に関連する事案で、捜査機関は刑事責任を問わないという処分をした。告発の当否を検討するにあたって、そのような経緯も考慮されるべき、といった主張だ」と発信。
蓮舫氏はこの主張に「議院証言法に基づく告発は、立法府において偽証した者を立法府が告発するもので、国権の最高機関における偽証は、その他の犯罪類型とは全く異なるもの」で独自に判断するべきことだと求めたとしている。
決裁文書改ざん、虚偽答弁で国会審議を空転させ、行政に対する国民の信頼をズタズタにした理財局長に偽証責任も問わない自民、公明の姿勢に国民からは納得できないとする声がでている。立憲民主党は佐川氏は衆参で9つの偽証の疑いを指摘している。(編集担当:森高龍二)