安倍総理の改憲姿勢「本末転倒」と自民元幹事長

2018年08月14日 19:08

 昭和15年生まれの自民党の古賀誠・元幹事長は13日夜のBS11番組で、安倍晋三自民党総裁が「自民党改憲案を次の臨時国会に提出できるよう議論を加速すべきだ」などと語ったことに対し「最高権力者である総理が憲法改正、特に9条(戦争の放棄)を最優先がごとき議論するというのは本末転倒ではないか」と総理の姿勢を厳しく問題視した。そして「憲法議論はもっと慎重であるべきだ」と強く警鐘を鳴らした。

 古賀元幹事長は「戦争経験者、戦争を知っている世代をみると、国会議員で戦前生まれの衆議院議員は19人、参議院議員は18人。ほとんどが戦後生まれになっている。9条や安全保障の問題が議論されていくのは当然と思うが、だからこそ、国会議員の皆さんには9条を研究し、勉強し、学習してもらい、そして議論してもらいたい」と語った。

 また「憲法は国民のもの。国民が何を望んでいるのか、憲法の大切さとはどこにあるのか、なぜ、最高権力者が憲法改正をいうのか、そこに危機感と不安を持つ」と述べ「憲法9条は世界に誇れる平和憲法(の象徴)だ。この憲法があったから、戦後73年間、日本の平和を全うでき、今日の繁栄を築くことができたことは間違いない」と断言した。

 そして、そのうらには「(先の戦争での)300万人の犠牲がある。憲法議論はもっと慎重であるべきだ。政治家は理想を実現するために頑張るもの。憲法9条はどんなことがあっても守るべきものだと政治家に伝えたい。憲法9条の1項、2項が持つ大切さを政治家は勉強する必要がある」と熱く訴えた。(編集担当:森高龍二)