文科省事務次官ら一連の汚職事件に「引責辞任」

2018年09月23日 10:38

 文部科学省事務方トップの戸谷一夫事務次官と高橋道和初等中等教育局長が文部科学省の一連の汚職事件の責任をとるとして、辞任を申し出、政府は21日の閣議でこれを了承した。2代続いて事務次官が引責辞任する事態になった。

 また一連の汚職事件では局長級が相次ぎ東京地検特捜部に逮捕、起訴されており、戸谷事務次官も贈収賄の元役員から飲食接待を受けていた。

 一連の事件では前科学技術・学術政策局長の佐野太被告が東京医科大学に息子を不正合格させてもらう見返りとして、大学が国の補助事業の対象に選定されるよう便宜を図った容疑(受託収賄罪)で起訴されるなどしている。

 林芳正文部科学大臣は記者会見で「極めて遺憾。心よりお詫び申し上げたい」と陳謝。また「職員の服務規律の順守を一層徹底する」とした。菅義偉官房長官も同日の記者会見で「事務次官が2代続けて辞任するということは、大変遺憾」と述べ「再発防止策を徹底する」と語った。

 しかし、安倍政権下での相次ぐ不祥事に、詫びの言葉や再発防止の徹底の言葉にも、重みさえ失せつつある。(編集担当:森高龍二)