日本経済団体連合会の中西宏明会長は26日までの記者会見で、消費税率について「10%へ引き上げることが最優先課題」と語った。
中西会長は「日本社会は5%から8%に引き上げたときの景気の落ち込みがトラウマになっている。同じような事態を招かないよう、経済対策を実施することに反対ではないが、消費増税は財政健全化に資するものでなければならない」と本来の目的を損なうような過剰な対策についてはくぎを刺した。
中西会長は「個別の対策がどこまで効果があるのかを検証することには難しい面もある」としながらも「キャッシュレス決裁の活用やプレミアム商品券の発行など、多くの対策を混在させると、実施側の負担も出てくるかもしれない」と語った。
また「キャッシュレス化の推進は消費税とは別次元の課題」と述べ「クレジットカードにさえ対応できていない中小事業者が多いことがキャッシュレス化を進めるうえでのボトルネックになっている。予算をあまりかけずに実施できる消費税対策であり、今のタイミングでどのように推進していくのか検討を深めていくことが重要だ」と提起した。(編集担当:森高龍二)