国会議員の護憲批判「天につばするもの」吉川氏

2018年12月13日 06:26

 自民党の下村博文憲法改正推進本部長の北海道での党会合の発言が野党から再び批判を受けている。下村氏は今月8日、札幌市内での講演で「世界から見ると『護憲』ということ自体が思考停止」などと述べ「もっと良い国をつくろうとしていない」などと発言した。

 社会民主党の吉川はじめ幹事長は12日までに下村氏の発言に対し「憲法99条で『憲法尊重擁護義務』が課せられている国会議員が、護憲を批判することは、天につばするものにほかならない」とした。そのうえで下村発言は『自民党のネガティブキャンペーン』との認識を示した。

 また、吉川幹事長は「下村氏は『より良いものに改正しようと思ってもらえる流れを来年はつくっていけるようにしたい』と発言し『良い国』にするためには改憲しかないとでも言いたいようである」と指摘。

 自民が目指す4項目について(1)世界中で戦争できる自衛隊を憲法に位置づけ(2)緊急事態に政府に全権を白紙委任し(3)教育への国家統制を強めるなど「立憲主義・民主主義・平和主義を踏みにじるもので「現状を悪くしようとする改憲に反対するのは当然」と抗議談話を発表した。(編集担当:森高龍二)