岩屋毅防衛大臣は11日の記者会見で陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田市内設置に関する説明に使った資料にミスがあったほか、職員が説明会最中に居眠りする不謹慎な対応をしていたため、秋田県の佐竹敬久知事が「設置に向けた話は振り出しに戻った」としたことの受け止めを記者団に聞かれ「佐竹知事の発言をしっかり受け止め、信頼回復に全力を挙げたい」と設置方針に変更のないことを示した。
岩屋防衛大臣は信頼回復へ自身が秋田市を訪ねることも含め、検討するとしている。また、グーグル・アースを用いた際、「縦軸、横軸の縮尺が違うということを見落として計算したということはあってはならないミスだった」とし「再計算には実際の地図を用いて計算をやり直した」と述べた。
岩屋防衛大臣は秋田市への説明に「正確な事実関係に基づいて、具体的で分かりやすい、合理的な説明を尽くす」考えを強調し「今一度、基本に立ち戻って、誠意ある対応を行ってまいりたい」と語った。
一方、データーへの信頼がなくなったとして、再調査を求める声が地元からあがっていることには「再調査の必要はないと考える」とした。
岩屋防衛大臣は「電波環境調査、地質・測量調査といった各種調査は『他の国有地の検討』と別に、配備候補地の演習場(秋田市にある新屋演習場)でイージス・アショアを安全に配備、運用することができるかどうか、詳細に検討してきたものだ」とした。
そして「データーの誤りを正すと同時に、周辺のインフラの状況、周辺の重要施設の状況、様々な条件から検討し(新屋演習場への設置を)判断したと、丁寧にもう一度説明させていただきたいと思っている」と述べた。(編集担当:森高龍二)