河野太郎外務大臣は18日夕の記者会見で、徴用工問題をめぐる一連の対応で、仲裁委員会の要請から1カ月経っても韓国側が委員を任命していない状況について、期限までに韓国側から何の回答もなければどのように対応するのか、との記者団の問いに「期限までまだ時間がある。韓国側は条約に沿って誠実に対応するものと考えている」と答えた。
日韓請求権協定では日韓双方が第三国に仲裁に3人の人選を委ねて仲裁委員会を設置する方法が規定されている。日本としては韓国から回答がない場合は、この協定に沿って手続きを進めていくという考えか、との記者団の問いにも、河野大臣は重ねて「仲裁の期限になっていないので、韓国側が協定に基づいて誠実に対応されると思っている」と繰り返した。
また、河野大臣は「康京和(カン・ギョンファ)外相とはさきのOECD会合でも話したが、長官と私との間の対話はずっと続いてきている。韓国側から何か解決策が示されれば、仲裁のプロセスと並行して、あるいは外側で話し合いをするということは十分にあり得る」とも述べた。
聯合ニュースは18日夕の電子版で「韓日請求権協定に基づき第三国の委員を交えた仲裁委員会の設置を日本が要請していることについて、韓国政府は仲裁委員の任命期限である18日までに立場を固めなかった」と報じた。
報道によると「韓国外交部の金仁チョル(キム・インチョル)報道官は18日の定例会見で「今、慎重に扱っている。それ以上お伝えすることはない、と答えた」としており、これまでの答弁から変わっていない。
またG20サミットに合わせた日韓首脳会談について、聯合ニュースは「日本は仲裁委の設置の有無と絡めて判断するかのような態度も見せている」と報じ「G20首脳会議での韓日首脳会談について、外交部の当局者は何も決まっていることはないと伝えた」と報じている。(編集担当:森高龍二)