北朝鮮が飛しょう体発射、米韓合同演習けん制か

2019年07月25日 13:22

 北朝鮮が東部・江原道・元山から25日午前5時34分ごろとその3分後に飛しょう体を発射。韓国軍合同参謀本部は「430キロ飛行した」と発表。聯合ニュースが伝えた。

 防衛省は「北朝鮮による飛しょう体発射については、我が国領域や排他的経済水域(EEZ)への弾道ミサイルの飛来を確認されておらず、現時点において、我が国の安全保障に直ちに影響を与えるような事態は確認されていない」と発表した。

 韓国軍合同参謀本部は「飛翔体の詳細は韓米当局が分析している。軍当局は追加の発射に備え動向を監視している」としており、聯合ニュースは飛距離から北朝鮮が5月9日に発射した短距離弾道ミサイルと同種の可能性があるとの見方を伝えた。

 こうした中、聯合ニュースは韓国外交消息筋の話として北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が来月2日、バンコクで開かれるASEAN地域フォーラム閣僚会議に出席しない意向を議長国(タイ)に通知したことを伝えており、事実なら会議に合わせ実現するとみられている米国ポンペオ国務長官と李外相との会談はない。

 米朝首脳が6月末に再会し、3週間以内に実務交渉を再開することで合意したものの、北朝鮮は8月に予定している米韓の合同演習に強く反発しており、これが李外相のASEAN地域フォーラム閣僚会議不参加や25日の飛しょう体発射の動きになっているもよう。(編集担当:森高龍二)