自衛隊高級幹部に人材育成・確保に全力をと総理

2019年09月18日 06:26

 安倍晋三総理は17日、自衛隊最高指揮官として自衛隊高級幹部合同訓示を行った。この中で安倍総理は「宇宙、サイバー、電磁波といった領域は防衛力発揮に当たって、目や耳、全身をつなぐ神経回路とも言うべきものだ」とし「優位性を確保できるかどうかは、我が国の防衛力に直結する」と強調。

 とりわけ「極超音速核兵器。人が介在しない無人兵器。これまでの安全保障の構図を一変させるかもしれない先端技術の開発に各国がしのぎを削っている。こうした現実から目をそらすことなく、あらゆる事態に備え、国民の生命・財産を守り抜く。それが、諸官の使命だ」と述べた。

 安倍総理は「来年、航空自衛隊に『宇宙作戦隊』を創設する。航空宇宙自衛隊への進化も夢物語ではない。サイバー、電磁波、それぞれの分野においても組織を抜本的に強化・拡充する。その要となるのは人だ」と述べ「幹部諸官はあらゆる資源を投入し、新領域を担う人材の育成・確保に全力を挙げてほしい」と語った。

 また「従来の領域である陸、海、空と宇宙、サイバー、電磁波の双方を融合させ、領域横断的な自衛隊の運用を進める」と述べた。

 また安倍総理は働き方改革で「男性中心の働き方文化を変える必要がある。働き方改革は組織が変化に対応する試金石、このように述べてきた。昨年冬、潜水艦への女性自衛官配置制限が撤廃され、全ての職場で女性が働けるようになった。数多くの職域で女性が活躍していることを歓迎したい」と語った。(編集担当:森高龍二)