AI×IoT、AIoT。世界のリーダーの90%、「アナリティクスは期待以上の価値を生む」

2019年12月08日 11:55

画・AI×IoT、AIoT。世界のリーダーの90%、「アナリティクスは期待以上の価値を生む」。

米国SASがIoTおよびAIテクノロジーの利用についての調査結果を発表

 IoTがAIとつながる時代がやってきた。言い換えれば意思決定とモノのネットワークが社会を統制する時代だ。

 アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国のSASがグローバル・ビジネス・リーダー450名を対象にIoTおよびAIテクノロジーの利用について調査を実施し、その結果をもとにレポートを作成、3日にSASの日本法人がその一部を発表した。

 レポートによると、全世界のビジネス・リーダーに対しIoTおよびAIテクノロジーの利用について質問した結果、上級リーダーの79%がIoTプロジェクトの意思決定に関与し、このうち92%は、IoTにAIをリンクさせたAIoTの価値が期待を上回っていると回答している。

 対象企業の68%は日常的な運用における意思決定のためにIoTデータを活用しスプレッドシートや他の非AIテクノロジーを通じて情報を得ている。IoTを用いて計画立案の意思決定のために情報を得ているとの回答は12%のみだが、AIとリンクされたものではIoTデータを日常的な計画立案に利用しているとの回答は31%となった。

 AIoTを利用する最も重要な目的は増収であるとの回答は約3分の1の34%、次いでイノベーション能力の向上が18%、顧客への新しいデジタル・サービスの提供14%、運用コストの削減11%の順となっている。

 AIoTを構築した企業は運用の高速化、新規デジタル・サービスの導入、従業員の生産性の向上、コストの削減など、組織の重要目標の達成に優れた成果を挙げている。IoT単体でのスピードアップは32%であるのに対し、AIをリンクしたAIoTでは53%アップとなっている。

 IoTプロジェクトで利用される分析手法を見ると、ビジネス・インテリジェンスが33%で最も多く、次いでニアリアルタイムのモニタリングと可視性が31%、状況ベースのモニタリング30%などが上位にあがっている。

 SASの最高執行責任者であるオリバー・シャーベンバーガー氏は「今回の調査結果から、IoTデータを取り扱っている組織では、データから具体的な価値を引き出すためにAIとアナリティクスが必要であることを認識していることが分かる。最も成功しているIoT運用は実際にはAIoT運用であると言える」とコメントしている。(編集担当:久保田雄城)