参考人招致をめぐり衆院予算委員会の棚田泰文委員長の委員会運営に「ご都合主義」が顕著。委員長としての公正さに不満の声もでている。12日の委員会では立憲民主党の辻元きよみ衆院議員が質問冒頭にこの問題を取り上げ「(委員長の運営に)強く抗議する」と公の場で抗議を申し入れた。
この日、辻元氏は和泉洋人総理補佐官と厚労省の大坪寛子審議官が海外出張で部屋が内側で往き来のできる『コネクティングルーム』を4回にわたり利用していたことが明るみになり、税金を使った公私混同との批判が上がっていることを踏まえ、参考人として和泉総理補佐官を国会招致することを求めていた。
辻元氏は「質問者が呼んでいないのに(公文書を管理する)北村誠吾地方創生担当大臣の答弁をフォローするため(与党は答弁者に)政府参考人として採決をしてまで内閣府の渡辺清大臣官房総括審議官をあてた。私は今日、問題になっている和泉総理補佐官を参考人として呼びたいと言っているのに、これは採決もせず、闇に葬るように『呼べない』という(与党側が反対)。これは不公正な委員会運営だ」と棚田委員長に「強く、抗議申し上げたい」と公の場で抗議した。
棚田委員長は「理事会を経て、参考人として呼ぶことが決まっていない。呼ぶことはできない」と建前論で正論のようにかわした。
このため辻元氏は「政府にとって都合の悪い人は委員会に呼べない。北村大臣が答弁できるはずだが、(質問者が呼んでもいないのに)大臣に替わって答弁する人は自分たち(与党)だけで呼ぶ。(この運営の在り方は)立派な委員長とは言えない」と釘を刺した。
そのうえで辻元氏は「引き続き和泉総理補佐官の参考人招致を要求する」と求めた。棚田委員長は「理事会で協議する」と冷めた姿勢で答えるのみ。和泉総理補佐官の参考人招致、実現するかどうか、政府・与党が国民の方を見て委員会に臨んでいるのかどうかに関係しそう。(編集担当:森高龍二)