70歳まで雇用で「業務委託」という逃げ道

2020年05月08日 04:41

 労働者不足と長寿社会を背景に70歳まで就業する機会を確保するとして「改正高齢者雇用安定法」が来年4月1日に施行させる。内容は現行の「65歳までの定年引上げ」「継続雇用制度の導入」「定年廃止」といった「義務」を、それぞれ70歳までを対象にしたこと。

 その一方で、高年齢者が希望するときは70歳まで継続的に『業務委託契約』を締結する制度導入を行った。受託側は業務を遂行していれば労働時間や指揮命令に従うことはないが、労働関係法規に保護されることがなく、個人事業主同様に『雇用によらない働き方』に置かれる。

 期待されたレベルの成果が上がらなければ再契約はないとみるべきで、業務委託では半年更新、1年更新が一般的とみられることから、65歳を超えて業務委託契約関係になれば、70歳まで就労が可能かどうか、ハードルは高そう。

 改正法では業務委託制度について「労働者の過半数を代表する者等の同意を得た上で導入されるものとする」と規定している。ただ、雇用によらない働き方は業務委託する企業の雇用努力義務の逃げ道になりそう。

 業務委託契約に関しては「成果をあげるために労働量が雇用による働き方以上にならないか」「最低賃金に縛られることがないため、報酬が極端に抑えられないか」。委託側と受託側の力関係がそのまま契約に反映されそうで、弱者側をサポートする体制が今後の課題になりそう。(編集担当:森高龍二)