辞任を表明した安倍晋三総理は28日の記者会見で、「拉致問題、憲法改正、日ロ平和条約締結」への途中で総理を辞することになったことに「断腸の思いだ」と心情を述べた。
そのうえで「憲法改正については(自民党として)4項目に絞り込んだ改正案のイメージを示すことができたと思っている。ただ国民的な議論に盛り上がらなかったのは事実であり、(国民的な議論の盛り上がり)それなしには、実現できないのだろうと痛感している」とした。
また「国会議員として(それぞれの案を出し議論する)責を果たすよう、(総理辞任後も)一議員として頑張っていきたい」と述べた。
拉致問題に関しては「簡単な問題ではない」との思いをにじませた。安倍総理は「常に、何か方法はないかと考え、考えうるあらゆる手段をとってきた」と述べた。その成果に日本のみの問題でなく「拉致問題が国際的に認識されてきた」ことなどもあげた。
森友問題や桜をみる会問題などで「私物化」批判が出ていることについては「私物化したつもりは全くないし、していない。国家、国民のために全力を尽くしてきた」とし「そうした疑いを受けたことについては反省しなければならない」と語った。(編集担当:森高龍二)