日本共産党の志位和夫委員長は日本学術会議幹事会が菅義偉総理に対し6人の会員任命を総理がしなかったために会議遂行に支障がでているとして、早期に解決するよう求めたことに、加藤勝信官房長官が29日の記者会見で「一連の手続きは終了している」と答弁したため、ツイッターで「傲慢と居直りは許せない」と強く批判した。
志位委員長は「日本学術会議が求めた『任命拒否の理由』の説明は一切なし。自らがつくりだした『6名が欠員の違法状態』を放置しておいて、『手続きは終了』とは一体どういうことか。この傲慢と居直りは許せない」と発信した。
そのうえで「学術会議への任命拒否も、今回の感染症法改正への罰則導入も、思想は同じだ。」と指摘。「『強権を振るえば人は従う』。そうはいかない。科学者も、飲食店も、ましてや患者も、強権で人間を追い立ててはならないし、動かせるものではない」と断じた。志位委員長は「説明と納得と合意、相手の立場の尊重によってこそ、心を動かすことはできる」と苦言を呈した。
日本学術会議幹事会は28日に「6人に対して会員任命を拒否したために「人文・社会科学」では部会・委員会・分科会などの会務遂行に困難が生じている。本会議の運営や職務遂行にも支障をきたす事態となっている。6人欠員状態が長く継続することは本会議の独立性を侵す可能性があるといわなければならない」と菅総理に6人の任命を速やかに行うよう求める声明を出している。日本学術会議は総理による任命拒否から4か月経過するが任命見送りについての正式回答や説明は一切ないとしている。国会で再び政府への追及がおこりそう。(編集担当:森高龍二)