検証委は全員第三者で構成、総務省役人入れず

2021年03月14日 08:54

 武田良太総務大臣は12日の記者会見で総務審議官らが東北新社から供応接待を受けていた事案で、行政がゆがめられたのではないかとの疑惑に対する検証委員会について「純粋に、客観性、中立性を築き上げる上でも、総務省の役人は原則入らずに、全て第3者の中で立ち上げていただくことにする」との考えを示した。

 武田大臣は「今からの進め方、スキームの組み方、日程等に対しては、我々がいちいち口を出すのではなく、検証委員会にしっかり委ねて、指導をむしろ仰ぎながら、これに対応していく形で進めていきたい」と語った。

 またNTTの接待を受け更迭された谷脇康彦前総務審議官が3月末に退職するため、検証委員会の調査に応じるのかどうかの問題について、武田大臣は「一般論でいえば職員としての身分がない者に国家公務員法に基づく懲戒処分を行うことはできないとされており、調査対象にもならないのが原則と思うが、過去においては退職時点で本人の同意を得て、退職後も調査に協力いただいた例もあると承知している」と語り、退職時点で同意を取り付ける姿勢をうかがわせた。

 一方、野田聖子元総務大臣や高市早苗元総務大臣ら総務省政務3役経験者とNTTとの会合に関する対応について、武田大臣は「政務3役は特別職の国家公務員であり、一般職と異なり倫理法令は適用されないことから『大臣等規範』の趣旨を踏まえ、それぞれが自らの身を律していくことが基本であり、個別の事案の一つ一つにお答えすることは控えたい」とした。(編集担当:森高龍二)