接待はない、完全割り勘を徹底してきたと高市氏

2021年03月12日 06:50

 高市早苗元総務大臣は10日、週刊文春が「NTT接待文書入手 総務大臣、副大臣もズブズブの宴」とのタイトル記事で「野田聖子大臣2回、高市早苗大臣2回、各大臣とともに働いて下さった副大臣2名が各1回の接待を受けたとされています」との報道を受けて、自身のブログで『怒り心頭です』『完全割り勘を徹底し、『行政の公正性』に特に注意を払ってきた者として、悔しくてなりません』と発信した。

 高市氏は「『接待』は受けていない旨、取材者に対して明確に文書で回答した。当方支払いの領収書や当該店舗の料理代金が分かる資料も添付して送付した」と接待を受けていないことを裏付ける資料も取材者に提供した旨を主張。

 ブログでは週刊文春からの問い合わせに対して3月9日に回答したものを掲載し、主張の正当性を示している。

 それによると、質問(1)総務大臣在任中の19年12月20日と20年9月1日にNTTの澤田純社長から接待を受けという情報は事実かと聞かれ、高市氏の回答は「総務大臣在任期間に、総務省関連団体及び事業者(地方公共団体、通信、放送、郵政、行政相談等)から、いわゆる『接待』を受けたことは皆無です。『会食を伴う意見交換の機会』につきましては『行政の公正性』に疑念を持たれることのないよう、全て『完全割り勘』又は『全額当方負担』で対応することを徹底していました」というもの。

 高市氏は「会食を伴う場合は事前に使用店舗の公式サイトで金額を把握するとともに、先方と話し合い、消費税も含む飲食代金が折半になるように会費を決定していただき、支払後は領収証を受け取っています。更に、飲料代金で会費を超えるリスクや先方がお土産を用意するリスクを勘案し、相手方1名あたり5500円のお土産(私費)を持参していました」と金銭的な部分では完全に折半になるよう徹底してきたとしている。

 そのうえで「ご指摘の2019年12月20日と20年9月1日は、いずれもNTTの澤田社長、島田副社長、秘書室長の3名と会食をしております。『完全割り勘』以外での会食が出来ない旨は先方に伝えた上で、秘書室長に会費を決めていただき、添付書類の通り、指定された1万円をお支払いするとともに、私費で1万6500円(3名分)のお土産を持参致しました」とある。

 また(2)飲食代を全額負担したのはNTT だったという情報がある。2019年の収支報告書には当該の記載が無いが、NTT側が負担したのは事実か、という内容の問いに対して、高市氏は「2020年分の収支報告書は今年5月が提出日ですが、19年の収支報告書には19年12月20日の会費を計上しております。法律に則り、1万円超の支出については支出先(店名)を記載しますが、1万円の場合は『その他支出』の費目に入っています。尚、大臣在職中は、支払の証拠を確実に残すために、『会費』については『自民党奈良県第二選挙区支部』から支出することにしておりました」と回答。

 また「税金による『政党助成金』を飲食費に使うことは自民党で禁止されています。政党助成金の使途については党支部の収支報告書とは別に『使途等報告書』で1月末までに党本部のチェックを受けた上で2月末までに党本部と選管に提出しておりますので、飲食費の支出が無いことについては『使途等報告書』を閲覧して頂けると幸いです」としている。

 高市氏は「NTTに対しては、先方と取り決めた『割り勘』の会費を超えるような食事や飲み物が出されていたとしたら約束違反ですので、早急に明細単価を調べていただき、仮に『週刊文春』の記事にあるように差額が生じるのであれば、今日中にお支払いする旨をお伝えしてあります」とも書き添えてあり、ブログ末尾では「今回の記事を読んで『行政の公正性』に特に注意を払ってきた者として、悔しくてなりません」と怒りを滲ませている。(編集担当:森高龍二)