尖閣で生態調査や公務員常駐要望 稲田元防衛相

2021年06月17日 06:17

 稲田朋美元防衛大臣らが代表を務める尖閣諸島の調査・開発を進める会と原田義昭元環境大臣が代表を務める尖閣諸島への公務員常駐実現に向けた勉強会が16日までに加藤勝信官房長官に「中国による尖閣諸島の領有権に対する我が国への不当な侵害行為から領土を守るために尖閣諸島に港・灯台・環境モニター施設を整備し、公務員を常駐させる」など6項目を要望した。

 稲田氏らは(1)1979年以来行われていない尖閣諸島海域と尖閣諸島の生態調査を実施すること(2)尖閣周辺の海洋資源、地下埋蔵資源調査を行うこと(3)尖閣周辺で安心して漁業ができる状況をつくり、維持することなどを要望。国会議員の視察受け入れも求めた。

 稲田氏はこの際、加藤勝信官房長官は「中国による現状変更の試みは許さない。状況を勘案したうえで対処したいとおっしゃった」とツイッターで発信した。

 稲田氏らは「8月に尖閣の調査・開発を進める会を設立し、議員立法を目指す。さらに海警法施行後以降、尖閣領海内の状況を国会議員で視察したいと申し入れた」としている。
 
 尖閣諸島周辺の動きを巡っては中国公船が連続100日を超えて接続水域を航行しており、中国海警船は大型化、武装化が言われている。このため海上保安庁は巡視船12隻で警戒に努めているという。(編集担当:森高龍二)