防衛費 数字ありきでない姿勢を示す 岸田総理

2022年04月28日 06:54

 岸田文雄総理は26日の記者会見で、ロシアによるウクライナ侵略などを背景に自民党が防衛費を、国内総生産(GDP)比率2%以上を5年以内になどを求める動きについて記者団の問いに対し、数字ありきでない考えを示した。妥当な答弁をした。

 岸田総理は「今後、新たな国家安全保障戦略の策定に取り組む中で、あらゆる選択肢を排除せず、現実的に検討を行い、そして、防衛力を抜本的に強化していかなければならないと思う」と防衛力強化の必要性は強調した。

 一方で、GDP比率2%に関しては「まず行うべきことは、国民の命や暮らしを守るために何が必要なのか、これをしっかり具体的に現実的に議論をし、それをしっかり積み上げていくことであると思う。その結果、必要とされるものの裏づけとして予算をしっかり用意しなければならない。こうした物の考え方の順番で予算の確保を考えていきたい」と答えた。

 安倍晋三元総理やタカ派は防衛力強化に「GDP比2%目標で国家意思を示せ。(そうすれば、東アジア地域に関して、世界は)日本が言っていることに耳を傾け、協力していこうということになるのではないか」「敵の中枢に攻撃できる反撃能力(敵基地攻撃能力の言い換え)の保有」「核共有議論をすべき」などとアピールしている。(編集担当:森高龍二)