岸田文雄総理は12日催された日本遺族会創立75周年記念式典に参列し「いまだ争いが絶えることのない世界にあって、歴史の教訓を深く胸に刻み、世界の平和と繁栄に力を尽くしていく」と平和への歩みに努めると強調した。
岸田総理は「先の大戦において、祖国を思い、愛する家族を案じながら亡くなられた戦没者の方々の尊い命と苦難の歴史の上に、今、私たちは平和と繁栄を享受していることを片時も忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の念を捧げます」と冒頭に語った。
そのうえで、遺族会が戦中戦後の暮らしを伝える昭和館の運営、慰霊友好親善事業の実施、戦没者の遺骨収集に尽力していることに感謝する旨を語った。
岸田総理は「日本遺族会の努力は悲惨な戦争の教訓を風化させず、次の世代に語り継いでいく上で大きな力となっている」と評した。
岸田総理は「いまだ帰還を果たされていない多くのご遺骨を一日も早くふるさとにお迎えできるよう、御遺族の皆様の福祉の増進に今後も国として力を尽くす」とも述べた。
日本遺族会は1953年3月に財団法人となる。HPでは活動として「戦没者遺族の処遇改善、英霊顕彰事業として首相・閣僚の靖国神社参拝推進、遺骨収集への会員派遣、戦跡巡拝の実施、国内および海外戦域での社会奉仕活動にも積極的に取り組んでいる」としている。
1999年度にはミャンマーの子どもたちのために小学校3校を建設、その後も、学校訪問時に学用品や衣料の寄付を続けている。築後20年を経ての校舎修理費用捻出活動も行っている。(編集担当:森高龍二)