「国内の防衛産業基盤を強化する」と岸田総理

2022年11月03日 08:47

 岸田文雄総理が2日の経済財政諮問会議で「防衛力の抜本的な強化」を強調した。岸田総理は「経済財政基盤の維持・強化を含めた総合的な防衛体制の強化と民間活力の取り込みが不可欠だ」などと語った。

 安全保障政策に岸田内閣は外交努力による「防衛力向上」のウエイトより「敵基地攻撃能力」など防衛装備を軸にウエイトを置く傾向を強めている。安全保障環境の変化を利用した「タカ派」勢力の自民党内の声が強くなっていることもあるように思われる。

 岸田総理はこの日の会議で「研究開発やインフラの官民連携を推進する。防衛力に資する取組みを省庁横断的に一体的に取り扱い、政策資源の最大限の有効活用を図る」と述べた。

 また「防衛力強化の方向性を示すことで民間の予見可能性を高め、新規参入や民間の先進技術の活用を促進し、我が国の防衛産業の基盤を強化していく」などとした。

 ロシアによるウクライナ侵略行為や北朝鮮の度重なるミサイル発射、中国の海洋進出を念頭に「防衛装備強化」と「国内軍需産業の育成」を図る考えが見える。

 岸田総理は浜田靖一防衛大臣、鈴木俊一財務大臣、西村康稔経産大臣兼産業競争力担当大臣に対し「防衛産業基盤の強化の観点も踏まえ、必要となる防衛力の内容の検討、予算規模の把握、財源確保を一体的かつ強力に進めてください」と命じた。(編集担当:森高龍二)