今回のニュースのポイント
6GHz帯はWi-Fiだけでなく、固定通信や衛星通信、放送、電波天文など既存の無線システムでも利用されています。総務省はAFC(Automated Frequency Coordination)を導入し、位置情報とデータベースを活用して利用可能な周波数や送信電力を自動的に調整することで、既存システムとの共存を図る方針です。
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高速通信への需要が高まる一方、利用できる電波には限りがあります。高速なWi-Fi通信を実現する周波数帯として期待される「6GHz帯」ですが、実はこの電波はWi-Fi専用のものではありません。携帯電話基地局同士を結ぶ固定通信や、社会インフラを支える電力・公共用の無線、テレビのニュース取材現場で動画を伝送する放送中継、さらには宇宙からの電波を観測する電波天文など、6GHz帯は、こうした社会を支える既存の無線システムでも、すでに利用されています。
こうした既存の通信に干渉(電波障害)を与えることなく、Wi-Fiを標準出力で屋外利用するための仕組みが「AFC(Automated Frequency Coordination=自動周波数調整)」です。
AFCとは、一言でいえば、機器の設置場所に応じて利用可能な周波数と送信出力を自動的に調整するシステムです。Wi-Fi機器は電波を発射する前に、自身の位置情報や機器情報をAFCへ送ります。AFCは、固定局や電波天文などの既存システム情報を収めたデータベースと照合し、その場所で利用できる周波数と送信出力を算出します。
Wi-Fi機器は、AFCから示された条件の範囲内で通信します。また、定期的にAFCへ照会し、最新の利用条件に更新することが求められます。利用可能な条件を取得できない場合などには、送信を停止する仕組みが設けられます。これにより、既存の通信を保護しながら、6GHz帯をWi-Fiにも利用できるようにします。
このデータベースと位置情報を活用した周波数調整の仕組みは、各国で導入や検討が進んでいます。報告書によると、米国では500を超える機器が認証されています。カナダでも導入されているほか、英国や欧州(CEPT)、韓国などでも制度化や導入に向けた検討が進められています。
日本においても総務省を中心に、国内の既存無線局の配置や地理的条件に合わせた技術的要件、事前検証の手続き、干渉報告への対応体制などの制度化が進められています。
限られた周波数を有効に活用するには、用途ごとに帯域を分けるだけでなく、既存システムを保護しながら同じ周波数帯を共用する仕組みが重要になります。AFCの導入は、場所に応じて利用可能な周波数と出力を自動制御する、新たな電波管理の具体例と言えます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













