今回のニュースのポイント
消費者委員会は8月27日、2024年に発生した小林製薬の「紅麹」関連製品問題を受けたサプリメント規制の進捗を点検し、意見を取りまとめました。機能性表示食品ですでに進められた制度改正に加え、サプリメント規制の取りまとめで示された錠剤・カプセル剤等へのGMP(適正製造規範)遵守の原則一律義務化や健康被害情報の報告義務化を一定評価する一方、今後は「その他のいわゆる健康食品」監視のための保健所との連携、原材料やグミ類へのGMP適用の扱い、表示・広告規制など、なお残る課題について引き続き検討を求めています。
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2024年に発生した小林製薬の「紅麹」関連製品による健康被害問題から約2年が経過する中、サプリメント(健康食品)に対する安全規制は新たな段階を迎えています。消費者委員会は8月27日、「消費者基本計画の施策の取組状況等に関する意見」を公表し、これまでに実施された制度変更の進捗を点検するとともに、今後国が対応すべき残された課題を整理しました。
紅麹問題をきっかけに、厚生労働省と消費者庁の専門審議会ではサプリメント規制の在り方が検討されてきました。今般取りまとめられたサプリメント規制の在り方では、過剰摂取のおそれがあるものも「サプリメント」の範囲内に含むと整理されたほか、錠剤やカプセル剤などの形状の製品については原則一律でGMP(適正製造規範)の遵守義務を求める方針が示されました。さらに、健康被害の発生や拡大のおそれがある情報を得た場合の行政への報告義務化なども組み込まれ、消費者委員会はこれら一連の枠組みについて「一定の評価ができる」としています。
GMPとは、原材料の受け入れから製造、出荷に至る全工程において、製品が安全かつ一定の品質で製造されるよう定めた製造管理・品質管理の基準です。すでに先行して規制強化が進む「機能性表示食品」のうち、天然抽出物等を原材料とする錠剤・カプセル剤等についてはGMP遵守が要件化されており、その経過措置期間は2026年8月31日までとなっています。消費者庁の専門チームによる234施設への遵守状況確認(2026年3月末まで)や、届出者による年1回の自己評価・報告義務(2025年4月施行)など、機能性表示食品を対象とした管理の仕組みは着実に動いています。
一方で、今回の意見書が最大の焦点として挙げているのが、機能性表示食品以外の「その他のいわゆる健康食品」に分類されてきたサプリメントへの対応と、監視体制の構築です。今後、錠剤・カプセル剤等を製造する一般の施設へもGMP遵守状況の監視が新たに必要となるため、消費者委員会は必要な監視体制として予算や人員を確保するとともに、消費者庁専門チームのノウハウを各都道府県の保健所へ共有し、技術移転を行うための制度設計や方策の検討を厚生労働省に求めました。
さらに、制度の「隙間」として残された論点についても継続的な検討が求められています。その一つがサプリメントの「原材料」です。今回、最終製品へのGMP義務化が進む一方で除外された原材料について、消費者委員会は微生物由来原材料(自主的な取り組みとされる指針を含む)の取り扱いも含め、法的義務化の検討を続けるよう求めています。
また、「グミ類」へのGMP適用についても、当面は自主的な取り組みを促すとされたことを踏まえ、今後の扱いを引き続き検討課題と位置付けました。このほか、サプリメント表示の在り方や広告規制についても、引き続き検討するよう求めています。
紅麹問題を契機に進んだサプリメント規制は、機能性表示食品ですでに進められた制度改正に加え、錠剤・カプセル剤等へのGMP遵守義務や健康被害情報の報告義務化が示され、今後はその監視体制をどう構築・運用するかも課題となっています。原材料へのGMP義務化やグミ類へのGMP適用の扱い、表示・広告など、安全性を担保するための検討項目はなお多く、制度の着実な運用と今後の議論の行方が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













