大和ハウス、新築戸建てを23エリアへ重点化 縮む新築市場、既存住宅は全国47都道府県で強化

2026年09月06日 15:30

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大和ハウス工業は2027年4月、国内住宅事業を再編する。新築戸建住宅は都市圏を中心とする14支社・支店に経営資源を重点配置して23エリアで展開する一方、住宅ストック事業は全国47都道府県でワンストップ対応する体制を構築する

今回のニュースのポイント

大和ハウス工業は2026年9月4日、国内の住宅事業を2027年4月1日付で再編すると発表しました。人口減少や資材高に伴う「新設住宅着工戸数の長期的な減少」を背景に、経営資源の配置を大きく見直します。新築戸建住宅事業は需要が堅調な都市圏を中心に14支社・支店へ経営資源を重点配置し、23エリアで展開。一方で、リフォームや買取販売などの住宅ストック事業は大和ハウスリフォームを軸とする新体制へ統合し、全国47都道府県でワンストップ対応する体制を整えます。

本文
 大和ハウス工業は2026年9月4日、国内の住宅市場を取り巻く構造変化に対応するため、2027年4月1日付で住宅事業の組織再編を実施すると発表しました。

 対象となるのは新築戸建住宅の販売体制にとどまりません。引き渡し後のアフターサービスやリフォーム、既存住宅の買取再販、不動産仲介、賃貸住宅の管理・修繕に至るまで、既存住宅に関わるストック事業全体を含めた大規模な体制見直しに踏み切ります。

■人口減少と資材高、新設着工は「長期的に減少」

 再編の背景について大和ハウスは、人口減少や建築資材価格の高騰などを理由に、国内の新設住宅着工戸数が長期的に減少傾向にあることを挙げています。

 さらに同社は、住宅需要の推移についても地域間で差が生じていると分析。都市圏では市場の存在感が高まる一方、地域によっては住宅需要の縮小が進むなど、地域ごとの市場環境の違いが顕著になっていると説明しています。

■新築戸建て、14支社・支店に経営資源を重点配置

 市場の縮小が見込まれる新築戸建住宅事業において、同社はエリアごとの着工数や価格競争力、将来的な市場ボリュームなどを踏まえ、地域特性に応じた効率的な事業運営へと体制を見直します。需要が堅調な都市圏を中心とする14支社・支店へ経営資源を重点配置する方針を打ち出しました。

 今後はこの14支社・支店を軸として、23エリアで新築戸建住宅事業を展開します。

■既存住宅は「全国47都道府県」でワンストップ対応

 新築事業で経営資源の集中を進める一方、すでに建設された住宅を対象とする「住宅ストック事業」では全国展開の体制を一段と強化します。大和ハウスは、リフォームや買取再販、不動産仲介などの住宅ストック市場が拡大傾向にあると説明しています。

 これまでグループ各社や部門に分散していた既存住宅関連の機能を一本化し、全国47都道府県で顧客の要望にワンストップで対応できる包括的な体制を構築します。「新築の23エリア重点化」に対し、「既存住宅の47都道府県網羅」という対照的な事業配置をとる形です。

■リフォーム軸に「大和ハウスパートナーズ」へ集約

 戸建住宅のストック事業においては、大和ハウスリフォームを軸にグループ内の関連機能を統合し、2027年4月1日付で「大和ハウスパートナーズ」へと再編します。これにより、住宅の引き渡し後に行うアフターサービスから、点検、リフォーム、将来的な買取・再販、不動産仲介までを同一組織で一貫して手掛ける体制を整えます。

 また、賃貸住宅事業では、大和ハウス賃貸リフォームに関連機能を集約して「D-ROOMパートナーズ」に商号変更します。大和リビングから不動産仲介事業と買取販売事業を移管する一方、賃貸管理事業は引き続き大和リビングが担います。

■「新しく建てる住宅」と「すでにある住宅」で異なる戦略

 今回の組織再編は、新築市場の縮小に伴う単純な事業縮小や特定地域からの撤退を意味するものではありません。

 新築戸建住宅については需要や市場性を踏まえ、都市圏を中心とする14支社・支店に経営資源を重点配置して23エリアで事業を展開し、拡大が見込まれる住宅ストック市場では47都道府県でアフターサービスからリフォーム、買取販売、不動産仲介などにワンストップで対応するという、市場特性に応じた戦略の明確化といえます。

 国内の新設住宅着工戸数が長期的減少をたどるなか、大和ハウスは「新しく建てる住宅」と「すでにある住宅」への経営資源の置き場所を最適化し、住宅市場の変化に対応していく方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)