今回のニュースのポイント
総務省が31日公表した2026年6月の完全失業率は2.5%で前月と同水準でした。就業者数は6890万人(前年同月比17万人増)で5カ月連続、雇用者数は6245万人(同40万人増)で52カ月連続の増加となり、雇用の拡大基調が続いています。製造業や教育・医療福祉などで就業者が増えた一方、完全失業者数も178万人(同2万人増)と11カ月連続で増加しました。労働力人口が前年同月を上回る中、就業者数と完全失業者数がともに増加した背景について詳しく解説します。
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総務省が31日に発表した2026年6月の労働力調査(基本集計)によると、労働力人口に占める完全失業者の割合を示す完全失業率(季節調整値)は2.5%となり、前月と同水準でした。完全失業率は2%台半ばで推移しています。また、前年同月比では就業者や雇用者の増加が続いており、雇用情勢には底堅さがうかがえます。一方で、完全失業者数(原数値)は178万人となり、前年同月に比べて2万人増加しました。完全失業者数が前年同月を上回る状態は11カ月連続となっており、雇用の増加が続く一方で、失業者数が前年水準を上回り続けている点も今回の結果の特徴となっています。
一方、前年同月比では、実際に働く人の増加も続いています。6月の就業者数(原数値)は前年同月比17万人増の6890万人となり、5カ月連続の増加を記録しました。さらに、会社や団体などに雇われている雇用者数は前年同月比40万人増の6245万人となり、52カ月連続の増加となりました。役員を除く雇用者の内訳をみても、正規の職員・従業員数が前年同月比21万人増の3741万人(32カ月連続増)、非正規の職員・従業員数が同20万人増の2157万人(3カ月連続増)となっており、前年同月比では正規・非正規の双方で堅調な増加が続いています。
就業者数を主な産業別(前年同月比)で整理すると、増加率では「教育、学習支援業」が4.8%増(17万人増)と高い伸びを示し、増加人数では「製造業」が39万人増(3.8%増)と最も大きくなりました。このほか「医療、福祉」も16万人増(1.7%増)となるなど、複数の主要産業で雇用の底堅さがうかがえます。一方で、「学術研究、専門・技術サービス業」が13万人減(4.7%減)、「農業、林業」が16万人減(8.2%減)、「卸売業、小売業」が5万人減(0.5%減)となっており、業種間で雇用動向の強弱が分かれている様子がみてとれます。
一見すると、「就業者や雇用者が増えているのに完全失業者も増えている」という状況は矛盾しているように映るかもしれません。原数値を前年同月と比べると、労働力人口は20万人増の7069万人となる一方、非労働力人口は21万人減の3896万人となりました。労働市場に参加する人が増える中で、就業者数と完全失業者数がともに前年同月を上回っています。
完全失業者の求職理由では、「勤め先や事業の都合による離職」と「新たに求職」がそれぞれ3万人増加する一方、「自発的な離職」は4万人減少しました。なお、季節調整値でみた完全失業率は前月と同じ2.5%でした。比較基準は異なるものの、就業者の増加と完全失業者数の増加が併存している点は、現在の労働市場を読み解く上で重要な着眼点となります。
同日に公表された6月の有効求人倍率は1.18倍へ小幅に改善し、製造業の新規求人も前年同月比10.4%増と増加しました。一方、同日発表の鉱工業生産指数は前月比1.3%上昇したものの、経済産業省は「生産は一進一退で推移している」との基調判断を据え置いています。雇用や求人の一部指標には持ち直しの動きがみられるものの、景気動向を見極める上では、今後の賃金の伸びや企業の生産活動、他の経済指標と合わせて多角的に確認することが重要になりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













