今回のニュースのポイント
ダイセルが発表した2027年3月期第1四半期決算は、売上高が1,523億円と前年同期比9.4%増、営業利益は140億円と7.7%増となった。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は93億円と2.7%減少した。AIサーバー向け液晶ポリマーや半導体材料の需要拡大が業績を押し上げた一方、中東情勢による物流や原材料価格の上昇が一部事業に影響した。会社は通期業績予想を据え置いた。
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株式会社ダイセルが7月31日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比9.4%増の1,523億83百万円、営業利益が同7.7%増の140億41百万円、経常利益が同18.1%増の145億73百万円となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は同2.7%減の93億60百万円となり、本業での増収営業増益を確保したものの最終利益は微減でのスタートとなりました。
収益を押し上げたのはAI(人工知能)や半導体関連の成長分野です。AIサーバー向け液晶ポリマーの販売が拡大した「ハイパフォーマンスポリマーズ事業」が売上高642億24百万円(前年同期比23.9%増)、営業利益81億1百万円(同20.9%増)と大幅増収増益となりました。半導体向け溶剤が好調な「スマート事業」も営業利益が6億72百万円(同約3.2倍)と急拡大し、原材料高に対する価格転嫁の進展や為替もプラスに作用しました。
一方で、地政学リスクや市場減速による重しが一部事業にかかりました。「マテリアル事業」は中東情勢悪化に伴う物流停滞や原材料価格高騰の影響で、売上高が457億17百万円(同6.2%減)と振るいませんでした。自動車エアバッグ用パーツを扱う「セイフティ事業」も中国市場での需要減や販売構成差が響き、営業利益が3億8百万円(同80.8%減)と落ち込みました。今回の決算は、AI・半導体材料の伸びが汎用化学や自動車向けの苦戦を補う事業ポートフォリオの動きを示しています。
2027年3月期の通期連結業績予想は従来計画を維持しました。売上高は前期比2.7%増の5,950億円、営業利益は同1.0%増の425億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同214.3%増の320億円を見込んでいます。年間配当予想についても1株当たり70円(中間35円、期末35円)を据え置いています。
今後は、AIサーバー向け高機能樹脂の需要持続性に加え、半導体材料の販売推移、中東情勢によるコスト影響、ならびに中国自動車市場の回復足取りが注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













