今回のニュースのポイント
厚生労働省は8月1日から、雇用保険制度における基本手当(失業給付)の日額や、高年齢雇用継続給付、育児時短就業給付金などの支給額を見直しました。今回の改定は、令和7年度の平均給与額が前年度比約2.7%上昇したことや、最低賃金の引き上げを反映したものです。失業給付の最高額・最低額が引き上げられるほか、各種給付の支給限度額も見直され、離職者や高齢者、育児中の就業者への支援水準が引き上げられます。
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厚生労働省は2026年8月1日より、雇用保険の各種給付額を改定しました。失業時の生活を支える基本手当(失業給付)の支給上限・下限額が引き上げられたほか、働く高齢者や育児中の短時間勤務者を対象とした給付金の支給限度額も増額されています。制度の仕組み自体の変更ではありませんが、賃金上昇に伴い、支援水準が全体的に底上げされた形です。8月以降の支給から順次反映され、各種給付を利用する人にとって支援内容の充実につながる見直しとなります。
今回の改定において中心となるのが、離職者の再就職活動を支える失業給付の「基本手当日額」の引き上げです。離職前の賃金や年齢に応じて支給される1日あたりの上限額(最高額)は、全年齢区分で上昇しました。具体的には、45歳以上60歳未満の最高額が従来の8,870円から9,110円(+240円)へ増額されたのを筆頭に、30歳以上45歳未満は8,055円から8,270円(+215円)、60歳以上65歳未満は7,623円から7,830円(+207円)、30歳未満は7,255円から7,450円(+195円)へと改定されています。また、1日あたりの最低額についても、従来の2,411円から2,562円へと151円引き上げられました。
こうした引き上げの背景には、社会全体で進む賃金上昇があります。雇用保険の給付水準は、毎年「毎月勤労統計調査」による平均給与額の変動に応じて自動的に見直される仕組みです。令和7年度の平均給与額が前年度比で約2.7%上昇したことが今回の増額に結びついています。さらに、給付最低額は全国の最低賃金日額に基づき計算されており、近年の最低賃金引き上げも下限額を押し上げる要因となりました。
改定の影響は失業給付にとどまりません。60歳以降も再雇用などで働き続ける方を対象とした「高年齢雇用継続給付」の支給限度額が、月額38万6,922円から39万7,369円へと引き上げられました。また、育児のために短時間勤務を行う労働者を支援する「育児時短就業給付金」の支給限度額も、月額47万1,393円から48万4,121円へと増額されています。給付上限の引き上げにより、高齢者や育児中の就業者など、働き続ける人への支援拡充につながる改定となっています。
さらに、受給者にとって見逃せない変更点が、失業給付を受けながら内職などで収入を得た場合の計算ルールです。基本手当の支給額を減額するかどうかを判定する際の「控除額」が、1日あたり1,391円から1,429円(+38円)へ引き上げられました。控除額が大きくなることで、アルバイトなどの収入があっても手当を全額受給しやすくなり、手元に残る金額が増えるケースがあります。
なお、今回の改定は制度そのものを根本から変更するものではなく、平均給与額や最低賃金の上昇に合わせて給付額などを調整する定例改定です。失業給付の基本手当日額に加え、高年齢雇用継続給付や育児時短就業給付金なども幅広く対象となっており、雇用保険制度の給付水準を賃金動向に合わせて見直す重要な改定と言えます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













