企業の51.3%が正社員不足、4年連続5割超 金融67.1%で業種トップ

2026年08月18日 08:49

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企業の人手不足に関する調査結果を公表した帝国データバンク

今回のニュースのポイント

帝国データバンクが17日に公表した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、2026年7月時点で正社員の不足を感じている企業は51.3%となり、7月として4年連続で5割を超えました。業種別では「金融」が67.1%で最も高く、「建設」66.0%、「運輸・倉庫」65.6%など6業種が6割を超えています。一方、非正社員の不足割合は28.8%で、2025年4月以降3割を下回る状況が続いています。2026年上半期の「人手不足倒産」は227件と過去最多となっており、人材不足が企業活動を制約する状況も表れています。

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 帝国データバンクが全国の2万2350社を対象に実施した調査(有効回答1万518社)によると、2026年7月時点で正社員の人手不足を感じている企業の割合は51.3%となりました。前年同月の50.8%から0.5ポイント上昇し、7月時点の数字としては4年連続で半数を超える高水準が続いています。全産業で慢性的な人材不足が定着するなか、特に正社員層の確保が多くの企業にとって継続的な課題となっている状況が浮き彫りとなりました。

 正社員不足を業種別にみると、トップとなったのは「金融」の67.1%で、前年同月(60.7%)から6.4ポイント上昇しました。金融業界ではM&A(合併・買収)や事業承継支援、さらには企業価値担保権の活用といった高度かつ専門的なサービスの需要が高まっています。また、「金利のある世界」で新たな展開を図るためにも人材が必要となっており、金融機関では専門性の高い人材の確保が欠かせない状況となっています。このほか、「建設」(66.0%)や「運輸・倉庫」(65.6%)、「メンテナンス・警備・検査」(63.8%)、「放送」(61.9%)、「情報サービス」(61.9%)を合わせた計6業種で不足割合が6割を超えました。

 特に構造的な人手不足に直面している建設業などでは、技術者の高齢化や現役世代の引退が進んでいます。企業からは工事案件があっても人を集めることが困難で、受注したくてもできないという切実な声が寄せられています。人手不足が単なる採用活動上の課題にとどまらず、「仕事があるのに受けられない」という売上や企業の成長機会を直接制約する深刻な経営課題として表面化しています。

 対照的に、パートやアルバイトなどの非正社員における人手不足割合は28.8%となりました。前年同月の28.7%から0.1ポイント上昇したものの、7月として3年連続で3割を下回っており、正社員に比べれば改善傾向が続いています。非正社員で不足割合が最も高かったのは「飲食店」の57.7%でしたが、前年の61.8%からは4.1ポイント低下し、4カ月連続で6割を下回るなど緩やかな改善傾向にあります。また、「人材派遣・紹介」(56.8%、前年比6.5ポイント低下)や「各種商品小売」(41.1%、同18.6ポイント低下)なども不足感が大きく和らぎました。

 しかし、人手不足の長期化は、企業の存続にも影響を及ぼしています。2026年上半期(1〜6月)に発生した「人手不足倒産」は227件に達し、上半期としては5年連続で前年を上回り、過去最多を更新しました。業種別では、建設業の65件を最多に、サービス業の59件、運輸・通信業の38件が続き、正社員不足感の強い分野と重ね合わさります。

 正社員の人手不足が高止まりを続けるなか、企業にとって人材の確保と育成は事業の維持・拡大を左右する重要な経営課題となっています。知識や経験を持つ世代の高齢化・引退も進むなか、必要な人材を継続的に確保・育成できるかが、今後の企業活動を左右する大きな課題となりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)