今回のニュースのポイント
ベトナムのMasan High-Tech Materials(MSR)は9月24日、米国のタングステン合金・戦略鉱物製品企業Elmet Groupと資本・業務提携を行うと発表しました。ElmetはMasan Groupの完全子会社からMSR株式4.99%を取得する予定です。本取引において評価されたMSRの株式価値は25億ドルです。取引完了後もMasan Groupが約87.46%を保有し、支配株主にとどまる予定です。両社は同時に8年以上にわたるパートナーシップを締結し、年間約1,250トン(WO₃換算)の供給数量を8年間設定しました。現在のタングステン価格を前提とした初期契約期間におけるMSRの推定総収入は約15億ドルとしています。
本文
ベトナムの鉱物資源大手Masan High-Tech Materials(MSR)は9月24日、米国のタングステン・戦略鉱物製品メーカーであるElmet Groupとの間で、資本参加および長期調達に関する戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。
合意に基づき、ElmetはMasan Groupの完全子会社からMSR株式の4.99%を取得する予定です。今回の取引におけるMSRの評価株式価値(implied equity valuation)は25億ドルとなります。取引後もMasan Groupが発行済株式の約87.46%を保持し、筆頭株主としての支配権を維持する見通しです。なお、本株式取得は規制当局の承認や条件充足を経て2026年10月前半の完了を目指しており、商業契約も株式取得の完了に伴い発効する予定です。
資本提携と並行して締結された商業契約では、MSRがベトナムに持つ統合採掘・精製基盤から、Elmetに対してタングステン製品および加工サービスを提供する体制を構築します。両社のパートナーシップは8年以上に及び、このうち供給数量として年間約1,250トン(WO₃換算)を8年間設定しています。現在の市場価格を前提とした初期契約期間中のMSRの推定総収入は約15億ドルと見込まれています。
両社はMSRのベトナムでの精製基盤に加え、提携する海外鉱山から追加のタングステン精鉱を調達してベトナムで加工・精製する協力枠組みも推進します。MSRはこれまで日本、韓国、欧州向けに供給網を構築してきましたが、今回の連携により、米国の半導体、航空宇宙、エネルギー、自動車、特殊合金、先端製造などの市場への供給につなげます。
MSRはタングステンの精製・加工能力の拡大を進めており、これまでに酸化タングステンの生産能力をWO₃換算で年間8,000トン超へ高める計画を公表しています。同社の2026年上期売上高は約4億2,300万ドル、税引き後純利益は約8,300万ドルを計上しており、通期では売上高約14億ドル、税引き後純利益約2億3,300万ドルを見込んでいます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













